TOPPERS初級実装準備セミナーを2004年2月19日、20日の両日に、東京・南蒲田の城 南地域中小企業振興センターのパソコン教室にて開催しました。受講者の条件とし まして、C言語で開発のできる方、リアルタイムOSの初心者の方としまして22 名の方に参加していただきました。準備セミナーは最終的な教材と講義内容の の確認のためのセミナーとなります。
この初級コースはTOPPERS/JSPカーネルをベストプラクティスとして、リアルタイムOS上に組込みソフトウェアをいかに構築するかを実習を通して体験、学習を行って頂くセミナーです。1日目は座学中心、2日目は実習中心の構成となっています。 以下の日程で行ないました。
19日 | 10:30〜11:00 | ご挨拶、開発環境の確認 | |
11:00〜12:30 | 組込みとはSESSAME初級コースの復習 | ||
12:30〜13:30 | 休憩 | ||
13:30〜14:25 | SESSAME版教材の動作確認 | ||
14:30〜15:30 | リアルタイムOSとは何か | ||
15:40〜16:10 | 教材を用いた確認 | ||
16:10〜17:00 | カップラーメン・タイマーの設計 | ||
20日 | 10:00〜11:30 | カップラーメン・タイマーの実装 | |
11:30〜12:00 | レビュー | ||
12:00〜13:00 | 休憩 | ||
13:00〜14:00 | 同期と通信 | ||
14:15〜15:45 | イベントフラグを用いた改造 | ||
15:55〜16:45 | まとめ、質疑応答、宿題 |
実習の教材としてはオークス電子株式会社のOAKS16-MINI FULLKIT BOARDの完成品 を使用しました。このキットはWindows上で実行する評価版の開発環境がCD-ROM中 に収められており、これをパソコンにインストールして実習を行いました。やはり、 2日間では納得の行くまでの学習を行うには短すぎる感があり、ほとんどの受講者 の方が教材のボードを持ち帰られました。
受講者のアンケートとして「分かりやすかった」等、好意的なご意見を頂きました が。機材の準備方法、セミナーコンテンツ以外の資料の用意、講師用のシミュレー ションによる課題の説明等、もっと分かりやすくする工夫が必要であると感じられ ました。 この教材については、次回のセミナーに向けて改善を行っていきます。
初級実装セミナー教材 | |||
以下では、OAKS16-MINI/JSP-1.4用のTOPPERS初級実装セミナーで使用した教材を公開しています。準備セミナーでの使用後、教育WGで再検討したものとなっています。
この教材には、以下のものが含まれています。
教材を実際に実行させるためには以下の環境を必要とします。
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組込みソフトウェア管理者・技術者研究会(SESSAME)では、 組込みソフトウェア技術者の教育教材として「鹿威し」の企画と開発を行っています。
TOPPERSプロジェクト教育ワーキング・グループも、昨年のET2003にて、 TOPPERS版の鹿威しを発表しました。 ET2003のモデルでは、連続稼動中に振動で筒がずれてしまい、 動作が停止してしまう不具合が発生しました。
今回、ベースとなるRTOSをTOPPERS/JSPカーネル1.4にバージョンアップしたものを公開させて頂きます。 また、SESSAMEの斉藤さんの協力を得てMDAツールBridgePointで作成した鹿威しソフトウェアも同時に公開します。
TOPPERS版鹿威し:初版 |
鹿威しのコントローラ・ボードには「TOPPERS初級実装セミナー」の教材であるオークス電子株式会社のOAKS16 MINIボードを使用しています。 改造の部品と回路図も掲載しますので、興味のある方はチャレンジしてみてください。 開発環境については圧縮ファイル中にREADME.txtがありますので、 そちらを参照ください。 |
TOPPERS版鹿威しは以下のメンバにより企画・製作されました。
名前 | 所属 | 担当 |
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二上貴夫 | (株)東陽テクニカ | 鹿威しの企画・仕様作成 |
斉藤賢一 | (株)リコー | BridgePoint版の製作 |
竹内良輔 | (株)リコー | その他の製作 |